災害時は、人の備蓄だけでなく、犬や猫のフード、水、トイレ用品、キャリーなども必要になります。特に避難所では、ペット用品が十分に用意されていない場合があります。

この記事では、犬猫の防災・避難用品にかかる費用を、「すでにある用品を使う場合」と「新しくそろえる場合」に分けて整理します。価格は2026年5月24日時点で確認した公式情報・小売掲載価格をもとにした目安で、店舗、通販、サイズ、送料、セール、地域、時期によって変わります。

先に結論

ペット防災用品は、すでにキャリーやトイレ用品を持っている家庭なら、フード・水・消耗品の買い足しで約3,000〜7,000円が一つの目安です。新しく最低限をそろえる場合は、犬で約9,000〜20,000円、猫で約7,000〜16,000円ほどを見ておくと整理しやすくなります。

環境省や自治体の情報では、ペットフードと水は少なくとも5日分、できれば7日分以上の備えが目安として示されています[1][2][4]。ただし、避難所の受け入れ方法や備蓄状況は自治体によって違います。費用だけでなく、自分の地域の同行避難ルールも確認することが大切です。

この記事で分かること

  • 犬猫の防災用品にかかる費用の目安
  • 5〜7日分の備蓄で確認したいもの
  • 犬と猫で追加しやすい用品の違い
  • 避難所に持っていく前に確認したいチェック項目
  • 年間費用シミュレーターに入れ忘れやすい防災費用

前提: ペット用品は避難所にあるとは限らない

犬のキャリーと水、リード、マットを並べたイラスト

持ち出す用品は、普段使うものから順に確認します。

ペットと同行避難できるか、どこで飼育するか、用品の備蓄があるかは自治体や避難所によって異なります。文京区は、避難所でペットフード等は備蓄していないため、飼い主が避難セットを準備する必要があると案内しています[2]。江戸川区も、避難所にペット用品の備蓄はなく、ペットフード、食器、キャリーケース・ケージ、トイレ用品などを持参するよう案内しています[3]。

そのため、この記事では「避難所にあれば助かる」ではなく、飼い主側で5〜7日分を準備する前提で費用を見ます。

費用の全体像

準備パターン主な内容目安費用向いている家庭
消耗品だけ買い足すフード、水、ペットシーツ、猫砂、処理袋、記録類約3,000〜7,000円キャリーや首輪・リードをすでに持っている家庭
犬用に最低限をそろえるキャリー、フード、水、シーツ、処理袋、首輪・リード、食器、迷子対策約9,000〜20,000円犬を迎えたばかり、または防災用品を初めてそろえる家庭
猫用に最低限をそろえるキャリー、フード、水、猫砂、処理袋、首輪・ハーネス、食器、迷子対策約7,000〜16,000円猫を迎えたばかり、または災害時の持ち出しを整えたい家庭
ケージ・サークルも追加折りたたみサークル、ケージ、車中避難・一時滞在用用品追加で約7,000〜30,000円多頭飼い、大型犬、車中避難、一時預けを想定する家庭

この表は、2026年5月24日時点で確認できる小売価格をもとにした概算です。実際の費用は、犬猫の体格、普段使っているフード、療法食の有無、住環境、自治体の避難所ルールによって変わります。

用品別チェックリスト

用品別の価格は、犬用フード、猫用フード、キャリー、折りたたみサークル、消臭袋、給水用品などの掲載価格を確認して、記事用の幅に丸めています[6][7][8][9][10][11]。

用品目安費用確認ポイント
フード犬: 約1,000〜3,000円 / 猫: 約800〜2,500円普段食べているものを5〜7日分。急に違うフードへ替えない
2L×6本で約400〜1,000円人の備蓄水にペット分を上乗せする
キャリーケース約3,000〜7,000円体格、耐荷重、扉の閉まりやすさを確認する
折りたたみサークル・ケージ約7,000〜30,000円避難所、自宅避難、車中避難、一時預けのどれを想定するかで選ぶ
ペットシーツ約800〜1,600円/パック犬の排泄用。猫の一時トイレ補助にも使える
猫砂・猫トイレ消耗品約500〜1,600円/袋・パック使い慣れた猫砂を備える。使用済み猫砂の一部があると安心しやすい
排泄物処理袋・消臭袋約400〜1,000円避難所では排泄物処理を飼い主が行う前提で準備する
首輪・リード・ハーネス犬: 約1,000〜5,000円 / 猫: 約500〜2,600円猫にもハーネスが必要になる場合がある。普段から慣らす
食器・携帯給水器約400〜1,500円軽量で洗いやすいものを選ぶ
迷子札・IDタグ約700〜1,500円連絡先、鑑札、注射済票、マイクロチップ情報を確認する

フードや水は消耗品なので、普段使うものを少し多めに置き、古いものから使って買い足す「ローリングストック」にすると続けやすくなります。防災用品は一度に完璧にそろえるより、命や健康に関わるものから順にそろえる方が続けやすいです。

犬と猫で変わるポイント

犬のリードやハーネスと猫のキャリーや猫砂を並べたイラスト

犬と猫で違う用品も、費用項目として分けて確認します。

犬は、避難時にリード、首輪、ハーネス、排泄物処理袋の重要度が高くなります。自治体によっては、犬の鑑札や狂犬病予防注射済票も確認対象になります。環境省の資料でも、犬は首輪と迷子札、鑑札、狂犬病予防注射済票、マイクロチップなどによる所有者明示が示されています[1]。

猫は、キャリーに入る練習と、猫砂・簡易トイレの準備が重要です。環境省の資料では、猫についても首輪と迷子札、マイクロチップなどによる所有者明示が示されています[1]。猫は環境変化に弱いことがあるため、普段からキャリーを部屋に置いて慣らす、使い慣れた猫砂を少量残すなどの工夫も考えられます。

自治体・住環境で変わるポイント

犬猫のキャリーと避難バッグを用意して避難先を確認している家族のイラスト

避難所のルールは自治体ごとに違うため、事前確認が必要です。

避難所に同行できるペットの種類、飼育場所、必要なケージ、ペット用品の備蓄状況は自治体によって違います。北区は、避難所にはケージ・犬猫用ペットフードの備蓄がある一方で数に限りがあり、原則として飼い主が用意・持参する必要があると説明しています[4]。新宿区も、ペットの食事と水、トイレ用品、常備薬、ケージ・リード・ハーネス、身元表示、写真などを防災用品として挙げています[5]。

マンションや賃貸では、エレベーター停止、階段移動、共用部の避難ルールも確認が必要です。大型犬、多頭飼い、療法食や常備薬がある犬猫は、持ち出し量や費用が上がりやすくなります。

迷ったときのチェックリスト

  • フードと水は5日分以上、できれば7日分以上あるか
  • キャリーやケージに犬猫が入る練習をしているか
  • 首輪、リード、ハーネス、迷子札をすぐ使えるか
  • 犬は鑑札や狂犬病予防注射済票を確認できるか
  • マイクロチップ情報や連絡先が最新か
  • ペットシーツ、猫砂、処理袋を持ち出せる量で用意しているか
  • 薬、療法食、健康記録、ワクチン記録をまとめているか
  • ペットの写真をスマホと印刷物の両方で用意しているか
  • 自治体の同行避難ルールを確認したか
  • 自宅避難、一時預け、親戚宅、車中避難など複数の選択肢を考えているか

関連ツールで試算する

防災用品は、毎月必ず発生する費用ではありませんが、迎えた直後や買い替え時にまとまって発生しやすい費用です。犬猫の年間費用を考えるときは、フード代や医療費だけでなく、キャリー、防災備蓄、トイレ用品の買い足しも別枠で見ておくと家計に入れやすくなります。

まずは、ペット防災備蓄費用シミュレーターで、犬猫の種類、頭数、備蓄日数、持っている用品から買い足し費用の目安を確認できます。

犬を飼っている場合は犬の年間費用シミュレーター、猫を飼っている場合は猫の年間費用シミュレーターで、初期用品費やその他費用の欄に防災用品の買い足し分を入れるか、計算結果と別メモで控えておくと、初年度や見直し時の負担を整理しやすくなります。

よくある質問

ペット防災用品は何日分あればよいですか?

公式情報では、ペットフードと水は少なくとも5日分、できれば7日分以上を目安にする案内が多く見られます[1][2][4]。ただし、持病や療法食がある場合、多頭飼いの場合、買いに行きにくい地域では余裕を持って考えます。

既にキャリーやトイレ用品がある場合でも買い足しは必要ですか?

新しく全部を買う必要はありません。まずは、今あるキャリーが壊れていないか、サイズが合っているか、すぐ持ち出せるかを確認します。そのうえで、フード、水、処理袋、ペットシーツ、猫砂などの消耗品を買い足すと、費用を抑えながら準備できます。

避難所にペット用品はありますか?

自治体や避難所によって異なります。文京区や江戸川区のように、ペットフード等は備蓄していない、またはペット用品の備蓄がないと案内している自治体もあります[2][3]。自分の地域の公式情報を確認し、飼い主側で持参する前提で準備します。

猫にもリードやハーネスは必要ですか?

避難や移動時に必要になる場合があります。ただし、猫は慣れていない装具を急に使うと強いストレスになることがあります。購入するだけでなく、無理のない範囲で普段からキャリーやハーネスに慣らすことが大切です。

防災セットを買えば十分ですか?

防災セットは準備のきっかけになりますが、犬猫の体格、食べ慣れたフード、薬、トイレの好み、自治体ルールによって必要なものは変わります。セットだけで完了と考えず、フード、水、トイレ用品、身元表示、健康記録を自分の犬猫に合わせて確認してください。

注意点・免責

この記事の費用は、2026年5月24日時点で確認できる公式情報と小売掲載価格をもとにした目安です。店舗、通販、サイズ、素材、送料、セール、地域、時期によって金額は変わります。

また、避難所でのペット受け入れ、飼育場所、持参品、ケージの扱いは自治体や避難所によって異なります。実際に備えるときは、住んでいる自治体の最新情報を確認してください。療法食、薬、持病、体調に関わる準備は、かかりつけの獣医師に相談してください。

参考・確認した情報

番号出典名・ページ名記事内での用途確認日
[1]環境省「人とペットの災害対策ガイドライン 一般飼い主編」5〜7日分の備蓄、避難用品、身元表示、キャリー・ケージの前提2026-05-24
[2]文京区「人とペットの災害対策 - 避難行動」避難所の備蓄状況、飼い主が避難セットを準備する前提2026-05-24
[3]江戸川区「ペットの災害対策」ペット用品の備蓄がない避難所例、持参品の確認2026-05-24
[4]北区「災害時における避難所へのペットの同行避難」5日分以上・できれば7日分以上の備蓄前提、備蓄数に限りがある例2026-05-24
[5]新宿区「ペット防災について」ペットの食事・水、トイレ用品、常備薬、ケージ、身元表示の確認2026-05-24
[6]カインズ「犬用ドライフードのおすすめ商品一覧」犬用フードの価格レンジ確認2026-05-24
[7]カインズ「猫用ドライフード 1kg以上のおすすめ商品一覧」猫用フードの価格レンジ確認2026-05-24
[8]カインズ「Pet’sOne ペットキャリー 縦型」キャリーケースの価格・耐荷重例の確認2026-05-24
[9]カインズ「折りたたみメッシュサークル ベージュ Mサイズ」折りたたみサークルの価格・サイズ例の確認2026-05-24
[10]カインズ「ペット用消臭・ペット掃除用品 商品一覧」排泄物処理袋・消臭袋の価格レンジ確認2026-05-24
[11]カインズ「ドリンクノズル・給水器のおすすめ商品一覧」携帯給水器・給水用品の価格レンジ確認2026-05-24
[12]PlanWise Guide「ペット費用」カテゴリ既存記事・既存ツールとの接続確認2026-05-24